報酬の源泉徴収税額と手取りの計算(10.21%・20.42%、手取りから額面の逆算も)
2026年11月3日 時点の制度に対応
報酬の額を入れると、源泉徴収される所得税と復興特別所得税の額と、振り込まれる手取りを出します。振り込まれた額から、もとの額面を逆算することもできます。
使い方
- 金額を入れ、それが額面(報酬の額)か、手取り(振り込まれた額)かを選びます。
- 消費税の扱いを選びます。請求書で報酬の額と消費税の額をはっきり分けて書いていれば、源泉徴収の対象は報酬の額だけです。分けて書いていなければ、消費税を含めた額が対象です。
- 「10%込みの額で請求する(分けて書かない)」を選んだときは、額面に消費税を含めた請求額を入れます。
- 1回に払われる額ごとに計算します。100万円を超えるかどうかも、同じ人に1回に払われる額で見ます。
計算式
- 源泉徴収税額(源泉徴収の対象の額を A とします):A が100万円以下なら A × 10.21%、100万円を超えるなら(A − 100万円)× 20.42% + 102,100円。1円未満は切り捨て。
- 手取り = 請求額(報酬 + 消費税)− 源泉徴収税額
- 消費税を分けて書く:A = 報酬の額(消費税を除く)。消費税 = 報酬 × 10%(この道具では1円未満を切り捨て)。
- 消費税込みの額で請求(分けて書かない):A = 消費税を含めた請求額。
- 手取りから額面:上の式で手取りがその額になる額面を探します。源泉徴収税額などの1円未満の切り捨てのため、同じ手取りになる額面が2つあること(このときは大きい方を上に出します)や、ちょうどになる額面が無いことがあります。
どんな報酬から引かれるか
国税庁の「源泉徴収のあらまし(令和8年版)」では、原稿料、書籍・新聞・雑誌などの挿絵の料金、雑誌・広告などの印刷物に載せる写真の報酬、作曲・編曲の報酬、書籍の印税などの著作権の使用料、グラフィックデザイン(広告・ポスター・包装紙など)やパッケージデザインなどのデザインの報酬が、10.21%(1回に100万円を超える部分は20.42%)の対象として挙げられています。謝礼や取材費などの名前で払われても、中身が報酬と同じなら対象です(国税庁 No.2792・No.2795)。
一方で、払う人が個人で、給与を払っていない人などのときは、源泉徴収をしなくてよいとされています(同じあらまし)。同じイラストの依頼でも、払う側や仕事の中身で、引かれる場合と引かれない場合があります。自分の仕事が対象かどうかは、払う側に確かめてください。
消費税を分けて書くと、対象は報酬の額だけ
報酬の額の中に消費税が含まれているときは、原則として消費税を含めた額が源泉徴収の対象です。ただし、請求書などで報酬の額と消費税の額がはっきり分けて書かれていれば、報酬の額だけを対象にしてよいとされています。インボイス制度が始まった後も、この扱いは変わりません(国税庁 No.2795・No.2792)。
たとえば報酬5万円に消費税5,000円を足して請求するとき、分けて書けば源泉徴収税額は 50,000 × 10.21% = 5,105円、分けて書かないと 55,000 × 10.21% = 5,615円(5,615.5円の1円未満を切り捨て)です。
引かれた税は、確定申告で精算します
源泉徴収された税は、経費ではありません。確定申告では、その年の所得税を計算し、源泉徴収された税との過不足を精算します(国税庁 No.2020)。帳簿では、売上を引かれる前の額にし、引かれた額を源泉徴収税額として別に記録しておくと、申告のときに困りません。
確定申告をする義務がない人でも、源泉徴収された税が、1年の所得で計算した税額より多ければ、確定申告(還付申告)で戻ります。還付申告は、翌年1月1日から5年間出せます(国税庁 No.2030)。
2027年(令和9年)からの税の名前
令和9年分以後は、源泉徴収される税が「所得税、防衛特別所得税および復興特別所得税」になります(国税庁 No.2795)。国税庁のパンフレット(令和9年1月以後の源泉徴収)では、合計の税率は「所得税率 × 102.1%」で、所得税率10%なら10.21%、20%なら20.42%です。この道具の率は、2026年に払われる報酬にも2027年に払われる報酬にも同じように使えます。
この道具で扱わないこと
外交員・ホステスなど、決まった額を引いてから率をかける報酬、懸賞の賞金(1回5万円以下なら源泉徴収しなくてよい)、外国に住む人への支払い、払う側が直接払った交通費・宿泊費の扱いは計算しません。当てはまる人は、国税庁の「源泉徴収のあらまし」や税務署で確かめてください。
お断り
計算帳は税の専門家(税理士)ではありません。この道具は、国税庁などの公式ページを読み、2026年11月3日の時点で確かめたことを、目安としてまとめたものです。
税の扱いは、人それぞれの事情で変わります。この道具は、あなたの申告が正しいことを保証するものではありません。言い切れない所は「税務署・税理士に確かめてください」と書きました。大事な判断の前には、税務署や税理士に確かめてください。
根拠
- No.2795 原稿料や講演料等を支払ったとき/国税庁 タックスアンサー (2026年11月3日 閲覧)
- No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは/国税庁 タックスアンサー (2026年11月3日 閲覧)
- No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは(手取契約の場合の源泉徴収税額の計算方法)/国税庁 タックスアンサー (2026年11月3日 閲覧)
- 源泉徴収のあらまし(令和8年版)第5 報酬・料金等の源泉徴収事務〔PDF〕/国税庁 (2026年11月3日 閲覧)
- 防衛特別所得税及び復興特別所得税の源泉徴収のあらまし(令和9年1月以後の源泉徴収)〔PDF〕/国税庁 (2026年11月3日 閲覧)
- No.2020 確定申告/国税庁 タックスアンサー (2026年11月3日 閲覧)
- No.2030 還付申告/国税庁 タックスアンサー (2026年11月3日 閲覧)
2026年11月3日 時点の制度に対応。国税庁 No.2795・No.2792(令和8年4月1日現在法令等)と「源泉徴収のあらまし(令和8年版)」の率に対応しています。2027年1月以後の源泉徴収も、国税庁のパンフレットで合計の率が同じことを確かめました。
このページの最終更新日:2026年11月3日
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もっと詳しく知りたい人へ(計算帳の本)
源泉徴収された報酬の帳簿のつけ方や、確定申告での精算の流れは、計算帳の Kindle 本『同人・クリエイターの確定申告(令和8年分)』にまとめています。
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計算結果は目安です。契約・手続き・支払いなど大事な場面では、契約書や公式の情報も確かめてください。この道具に入れた値は、お使いの端末の中だけで計算し、どこにも送りません。